「ネット集客、ウチには合わないんですよ」——もしあなたが中小企業の社長で、こう感じているなら、この記事は最後まで読んで欲しいです。
僕のところに相談に来てくださる社長の中には、大きく分けて2タイプがいます。「やったことがなくて怖い」社長と、「やって痛い目を見たから二度とやりたくない」社長です。世の中の「ネット集客 苦手」を語る記事は、ほとんどが前者だけを扱っています。でも、後者の社長を救う記事は、ほぼ無いんですよね。
この記事は、その両方を扱います。きっかけになったのは、僕が懇意にしている岡山の小さな車屋さんでの出来事でした。Web情報がゼロだったその店に、「モニターでホームページ作りませんか?」と提案しに行ったときの話です。良い人なので快諾してくださったんですが、打ち合わせの中で見えてきた本音が、僕に多くを教えてくれました。

この記事では、まず「苦手」の正体を2種類に分けて解体します。次に、苦手を「動ける状態」に変える3つのステップ。最後に、これからの伴走者の選び方と、僕Novus Digitalが岡山で実践している支援の形をお伝えします。書いているのは、飲食店店長時代と運送業時代に同じ苦手を抱え、独学でWebの世界に飛び込み、今は岡山の中小企業社長さんたちと並走している、Novus Digital代表の僕です。専門用語は使いません。お時間20分、コーヒー片手にゆっくりお付き合いください。
中小企業 社長が「ネット集客 苦手」と感じる本当の正体(2つあります)

世間で「ネット集客が苦手」と言うとき、多くの人はそれを一括りで扱いがちです。「Webリテラシーが低いから」「年齢のせいで」「忙しいから」——理由は様々挙げられますが、対処法はだいたい「勉強しましょう」「業者に任せましょう」の2択です。これだと、根が深い社長は救われません。
僕の経験から言うと、「ネット集客 苦手」には明確に2種類あります。この2つは、原因も対処法もまったく違います。まずはあなた自身が、どちらのタイプか見極めるところから始めましょう。
「苦手」には2種類ある——知らない苦手と、痛い目を見た苦手
結論を先に言います。「ネット集客 苦手」には、「知らない苦手」と「痛い目を見た苦手」の2タイプが存在します。両者は表面的には似ていますが、根っこにあるものが違います。
1つ目の「知らない苦手」は、文字通り、ネット集客をやったことがない、または触ったことがほぼ無い社長が感じるタイプです。「SEOって何?」「インスタって何の役に立つの?」というところから始まる。世間で言う「ITリテラシーが低い」と表現される状態に近いですが、実態は「触れる機会が無かっただけ」のことが多いんです。
このタイプの社長は、入口さえ案内されれば動けます。怖いのは「分からないものに触る怖さ」だけ。優しい伴走者がいれば、3ヶ月もあれば「動けるようになった」と言える状態になります。僕が岡山で伴走している製造業の社長さんも、最初は「LINEすら怪しい」と仰っていました。でも、毎月1回30分のペースで半年続けた今は、自分でホームページの更新依頼まで打てるようになっています。「怖い」を「やってみる」に変える順番さえ間違えなければ、このタイプは比較的早く動けるようになります。
問題は、2つ目の「痛い目を見た苦手」です。これは、過去にネット集客にチャレンジして、何らかの形で失敗・嫌な経験をした社長が抱えるタイプです。失敗の中身は様々:
- 業者に高額な費用を払ったのに、ホームページから問い合わせが来なかった
- SNSを頑張ったのに、フォロワーは増えても売上はピクリとも動かなかった
- ポータルサイトに掲載したら、来てほしくない客ばかり集まってしまった
- ネット経由の新規客に振り回されて、既存のお得意様への対応が疎かになった
このタイプの社長の苦手意識は、「知らない」のではなく「知りすぎてしまった結果のトラウマ」なんです。だから「勉強しましょう」と言われても響かない。「業者に任せましょう」と言われたら、まさにそれで失敗したから二度と御免だ、と感じる。
世の中の「ネット集客 苦手」を語る記事のほとんどは、1つ目のタイプ向けに書かれています。でも、僕が現場で会う社長の体感では、むしろ2つ目のタイプの方が多いんです。一度傷ついた信頼を取り戻すのは、ゼロから始めるよりずっと難しい。だから、この記事ではまず「痛い目を見た苦手」の典型例を、僕の体験からお話しします。
この「痛い目を見た苦手」は、さらに細かく3つのパターンに分かれます。①集客はできたが客層が合わなかったタイプ、②お金だけかかって成果ゼロだったタイプ、③炎上やクレームで精神的に疲弊したタイプ。これから紹介する車屋さんの話は①の典型ですが、飲食店や美容室の社長さんでは②③も珍しくありません。どのパターンも、根っこには同じ原因があります。それが「設計」の不在です。この記事を通じて、その根っこを一緒に見ていきましょう。
ネット客が信用できないと諦めた、ある車屋さんの話
これは、僕がモニターでのホームページ制作をお願いに行った、ある車屋さんでの出来事です。「ネット集客 苦手」を体現する、生の声を聞かせてもらった話なので、少し詳しく書きますね。
その車屋さんは、岡山にあるこじんまりとした町工場のようなお店でした。経営しているのはご兄弟ふたりと、メカニックの方が一人。3人でやっている、地域密着の小さな車屋さんです。僕は懇意にしていて、車検や修理でいつもお世話になっています。
あるとき僕は、自分がWebの仕事をするようになって、ふとそのお店の名前を検索してみました。結果は驚くべきものでした。Web情報が、文字通りゼロ。ポータルサイトにも載っていない、SNSもやっていない、Googleマップにも基本情報すら登録されていない。検索しても出てこないお店だったんです。
そう信じて、僕は意気揚々とお願いに伺いました。「ホームページ、モニター価格で作らせてもらえませんか?」と。ご兄弟は、いつも僕に車のことでよくしてくれる良い方たちです。「ええ、それがキュウさんの実績になるんなら、全然OKですよ」と、本当に快く引き受けてくださいました。
ところが、いざ制作の打ち合わせを始めると、僕の予想は大きく裏切られることになります。まず最初に質問したんです。「なんで今までWebでの集客、やってこなかったんですか?」と。すると返ってきた答えが、僕にとって衝撃でした。
「実は以前、ポータルサイトに載せてたことがあるんですよ。でも、そこから来る客がね……」と、お兄さんは少し苦笑いしながら話し始めました。聞いていくと、こんな経験をされていたんです。
- クーポン目当ての客が多かった。安く済ませたい一心で来るので、追加の整備提案も受け入れてくれない
- わがままを言う客が多かった。値引き要求は当たり前、納期も無茶を言ってくる
- 信用力に欠ける客もいた。クレジット購入で後日未払いになるケースも一度や二度ではなかった
そして最後にお兄さんが、ぽつりと言ったんです。「ウチはね、ネット客が信用できないからやめたんですよ」と。その言葉の重みを、僕は今でもはっきり覚えています。
実はお兄さんは、この話をするとき、ちょっと申し訳なさそうでもありました。「本当は、ちゃんとやればネット集客もいいんだろうなとは思ってるんだよ。でも、一度ああいう目に遭うとね、もういいかな、って」と。「もういいかな」の一言に、僕は「痛い目を見た苦手」の本質が凝縮されているように感じたんです。これは諦めじゃない。自分と従業員の心を守るための、当事者なりの防衛策。
僕はその場で気づきました。この車屋さんは、ネットが嫌いなんじゃない。「自分が大事にしたい客層」と「ネットを通じて来る客層」のミスマッチに傷ついていただけなんだと。もし最初に、誰に向けてどう情報を出すかを設計してからポータルに載せていれば、この車屋さんの「ネット客」像は全く違うものになっていたはずです。
地域密着で長年やってきたお店、手先の技術で食べてきた職人さん、丁寧さで選ばれてきた士業の先生——こういう社長ほど、価格競争や大量集客の世界に放り込まれた時のダメージが大きい。車屋さんの話は、その典型例なんです。
結局、その後ヒアリングは進めたものの、別の事情が重なってモニター制作は見送りになりました。でも、この打ち合わせで聞いた話は、僕の中で大きな問いを残しました。この車屋さんが本当に苦手だったのは「ネット」だったのか?それとも「ネットを通じて来る不適切な客層」だったのか?
答えはきっと、後者です。そしてその根本原因は、ネットでもポータルでもなく、「誰に来てほしいか」を最初に決めずに集客を始めてしまったことにあります。これが、ネット集客が「苦手」になる最大の理由なんです。
苦手の正体は「あなた」じゃなく「業界が設計を飛ばしたツケ」
車屋さんの話から見えてくるのは、「ネット集客 苦手」の正体は、社長個人の能力不足ではなく、Web業界の構造的な問題だということです。
もしあの車屋さんが最初にポータルサイトに掲載するとき、業者から「お店にとって理想のお客様はどんな人ですか?」「価格より丁寧な仕事を求めるお客様にどう届けるかを考えましょう」と問いかけられていたら、結果は違っていたはずです。でも実際は、おそらく「掲載するだけで集客できますよ」という営業トークのまま、ポンと載せて終わり。だから望まない客ばかり来てしまった。
これは車屋さんに限った話じゃありません。僕自身、似た経験をしています。
飲食店の店長時代の話です。本部から「うちの店もホームページ作っとけ」と急に言われました。現場は人手が足りない、売上のプレッシャーは強い、そんな中で、ホームページなんて触ったことも無い素人がやらされる。設計の話も無いまま、見よう見まねで作りました。
できたのは、料理写真とメニュー価格と営業時間が並んでいるだけの、最低限のページ。それを見た社長から、僕はある言葉をもらいました。
この言葉が、今でも僕の胸に刺さっています。「しょぼい」のは、僕の能力不足じゃない。リソースが足りない中で、設計の話もないまま「作っとけ」と丸投げされたことが原因なんです。でも当時の僕は、自分のせいだと思って、ずっと自己嫌悪していました。
車屋さんも、飲食店時代の僕も、共通しているのは「設計を飛ばされたまま、現場に放り込まれた」という構造です。これがWeb業界の罪なんですよ。「とりあえず作りましょう」「まずSEOやりましょう」「SNS始めましょう」——どれも手段の話ばかりで、「なぜ・誰のため・何を伝えるか」という設計の話を最初にしない。
結果、社長は「自分はWebが苦手だ」と思い込みます。本当は業者が悪いのに、自分のせいにしてしまう。これは社長の能力の問題じゃなく、業界が長年作ってきた構造の問題です。まずはこの点を、胸に手を当てて受け止めてください。あなたは悪くない。本当に悪くないんです。
似たような話は、どの業界にもあります。岡山で士業をされている先生は、数年前に「とりあえずSEO対策パッケージ」を月額で契約し、2年で300万円近く払ったのに、問い合わせは月0〜1件だったそうです。美容室のオーナーさんは、制作会社に「最新のデザインで作りましょう」と言われるまま、オシャレすぎて年配客が離れてしまった経験がある。製造業の社長さんは、「BtoBだからSNSなんて不要」と言われて、気づけば同業他社がすべてLinkedInで商談を獲得していた。
これらすべてに共通するのは、「先に業者が手法を決めて、設計を後回しにした」という構造です。業者は売りたい商品を売る。社長は分からないから従う。結果、「うちには合わなかった」という印象だけが残る。だから、次に何かWebに関することが話題に上ると、「いや、ウチはいいです」となる。これが「ネット集客 苦手」の本当の正体です。能力不足でも年齢でもなく、構造の被害者なんです。
中小企業 社長がネット集客を「苦手」から「動ける状態」に変える3ステップ

ここからは具体的な行動の話です。「ネット集客 苦手」を「動ける状態」に変える、3つのステップをお伝えします。お金はかかりません。必要なのは紙とペンと、少しの時間だけです。
大事なのは順番です。ステップ1を飛ばしてステップ3だけやっても、車屋さんと同じく「望まない客ばかり来る」状態になります。順序を守ってください。
逆に言うと、ステップ1だけやってステップ2・3に進まないのもNGです。設計図だけ作って建築しない家と同じで、せっかくの準備が形にならないままで終わってしまいます。3つは一つのセットとして、2〜4週間かけて進めていくのが理想的なペースです。焦らず、でも止まらず。
ステップ1:「誰に来てほしいか」を一文で書く(設計の起点)
最初にやっていただきたいのは、「自分のお店に本当に来てほしいお客様はどんな人か」を、一文で書き出すことです。これがすべての設計の起点になります。
なぜここから始めるか。先ほどの車屋さんの話を思い出してください。彼らが本当に来てほしかったお客様は、おそらく「車を長く大事に乗りたい人」「メンテナンスにきちんとお金を払う人」「相談しながら関係を作っていける人」だったはずです。でも、ポータルサイトには「クーポン目当ての価格重視層」が押し寄せた。これは「来てほしい人」と「来ている人」のミスマッチが起きた状態です。
ミスマッチの原因はシンプルで、「来てほしい人を最初に言葉にしていなかった」からです。言葉にしていないから、業者にも伝わらない。業者に伝わらないから、誰にでも届く広告を打つしかない。誰にでも届くから、不適切な客も寄ってくる——という負のスパイラル。
これを止めるには、たった一文で良いので、こう書いてください。
これだけです。難しい分析手法もペルソナシートも要りません。10分あれば書けます。書けたら、その紙を机の引き出しに入れて、次にWeb業者と話すときに必ず持参してください。それだけで、業者からの提案がガラリと変わります。
ある岡山の士業の先生は、このテンプレに従って「50〜70代で、相続を真剣に考えている地主の方。子どもや孫のために事前に整えておきたい責任感のある方」と書きました。それまでは「相続 岡山」みたいな汎用キーワードで広告を打っていましたが、「相続 岡山 地主 早めに準備」のような明確な意図を持つ人だけに届く言葉に変えたことで、問い合わせの質が一気に上がりました。具体的には、それまで月に10件来ていた「無料相談だけしたい」系の問い合わせが月2件に減り、代わりに「相談料を払ってでもちゃんと話したい」という質の高い問い合わせが月4件に増えたんです。件数は半減したのに、売上は1.5倍。これが「誰に来てほしいか」を決める力です。
美容室のオーナーさんの例もあります。「40〜60代の地元の働く女性で、月に1〜2回自分へのご褒美としてエステやネイルを楽しみたい人。会話を楽しみながらゆっくり過ごしたい人」と絞ったら、クーポン目当ての20代の新規客は減りましたが、月に数回通うリピーターが増えて、単価も滞在時間も上がったそうです。絞ることは、拒否じゃなく、本当に合う人との出会いを増やす行為なんです。
逆に言えば、この一文が無いまま走り出すから、車屋さんと同じ罠にハマるんです。設計の起点はここ。ここから始めれば、ネット集客はあなたの味方になります。
ステップ2:「なぜあなたのお店なのか」を物語で書く
ステップ1で「誰に来てほしいか」が決まったら、次はその人に向けて「なぜあなたのお店を選ぶべきなのか」を物語で書くことです。
ここで多くの社長がつまづきます。「自分のお店の話なんて、誰が興味あるんだ」「自慢みたいで気が引ける」と。気持ちはよく分かります。でも、これは思い込みです。

岡山県赤磐市で、フクロモモンガ専門の育成支援をされている「ももラボ」というお客様がいます。最初に相談に来られたとき、ホームページにはサービス内容と料金だけが載っていました。「発信もしているのに、問い合わせが安定しない」と仰っていました。
でも、お話を深く伺うと、フクロモモンガへの想いが尋常じゃないんです。育成が難しいこの生き物を、一組ずつ丁寧に向き合って引き渡していること。完全予約制で、適性のある飼い主かどうかを面談で見極めること。引き渡した後も継続サポートをしていること。これは「サービス」ではなく「ライフワーク」のレベルでした。
この物語をホームページに載せただけで、問い合わせの質が変わりました。冷やかしや「とりあえず安く」という客が減り、「あなたのところで育てたい」という熱量の高い人が増えた。物語の力って、本当にあるんです。
別の例もあります。岡山の伝統工芸を扱う作家さんは、ホームページに「作品写真と価格」しか載せていませんでした。それを「なぜこの工芸を継いだのか」「祖父から受け継いだ型への想い」「一つの作品に込める時間と技術」という3部構成の物語に書き換えただけで、海外からの注文が定着するようになったそうです。お客様は作品を買うのではなく、「その人の想い」を買っていたんですね。
飲食店の例で言えば、僕が店長時代に担当していたお店も、もし物語を載せられていたら違ったはずです。「なぜこの料理を出すのか」「どの食材にどんな思いで向き合っているか」「社長が大事にしている味の基準」——こういう話があれば、お客様は単なる一食のランチではなく「この店でしか食べられない時間」として価値を感じてくれる。残念ながら当時の僕は、設計という概念を知らず、ただ料理写真とメニューを並べるだけで終わってしまいましたが。
書き方はシンプルでいいです。以下の3つの問いに、完璧を狙わずに答えてください。
- なぜ今の事業を始めたのか?(きっかけ・原点)
- 始めた頃、どんな苦労や失敗があったか?(泥臭いほど効きます)
- その経験から、今どんな想いでお客様に向き合っているか?
これをA4用紙1枚、400〜800字程度で書いてください。
僕の事業理念には「ずるをしない、お天道様が見てる」という言葉があります。これは祖父から受け継いだもので、今でも仕事の判断基準になっています。こういう飾らない、ちょっと泥臭い言葉こそ、お客様の心に残ります。流行りの言葉や格好いい英語は、誰の心にも残りません。
大事なのは、完璧な文章を書こうとしないこと。誤字があっても、文体が揃っていなくてもいい。あなたの言葉で、あなたの物語が書かれていれば、それだけで読み手は動きます。お客様が見ているのは商品じゃなくて「人」だから。これがネット集客の本質です。
ステップ3:業者を「整理して任せる」関係に変える(丸投げ卒業)
ステップ1で「誰に」、ステップ2で「なぜ」を整理したら、いよいよ業者との関わり方を変えるステップです。
多くの社長が陥る失敗が「丸投げ」です。「よく分からないので、全部お任せします」と業者に委ねるパターン。これがほぼ確実に失敗するのは、業者は「あなたの事業」を知らないからです。
業者が知っているのは、Webの作り方。あなたが知っているのは、事業の中身と、お客様の顔。この二つが合わさって、初めて成果の出るホームページになるんです。どちらかが欠けたら、できあがるのは「しょぼいけど無いよりマシ」止まり。これは僕が飲食店時代に体験した通りです。
「丸投げ」を「整理して任せる」に変えるには、業者に会う前に以下の3つを準備しておきましょう。
この3点を持って業者の打ち合わせに臨むと、業者の態度がガラリと変わります。「この社長は、自分の事業を真剣に伝えようとしている」と伝わるからです。まっとうな業者なら、それを受けて深い質問を返してきます。「では、なぜそのお客様層に届けたいのですか?」「ゴールの月10件は、どういう根拠ですか?」と。
こういう質問を返してくれる業者は、信頼できる可能性が高いです。逆に、3点整理を持参しても表面的な提案しかしない業者、「とりあえず弊社の標準パッケージで作りましょう」と話を進めようとする業者は、切ってください。あなたに合う業者ではありません。岡山にも、残念ながらそういう業者はいます。
もう一つ大事なこと。「丸投げしないで」と言うと、社長によっては「全部自分で勉強しなきゃいけないのか」と身構えてしまいます。違います。あなたが伝えるべきは「事業のこと」だけ。Webのことは業者に任せていいんです。役割分担を明確にして、お互いの専門性を尊重する関係を作る。これが「整理して任せる」の本質です。
対比を一つ。岡山の製造業の社長Aさんは、数年前に「ホームページを作り直したい」と制作会社に依頼しました。打ち合わせで会社が聞いたのは「ロゴは今のまま?色は何色にする?何ページ作る?」という表面的なことばかり。結果できたのは、キレイだけど誰に向けているか分からないサイト。費用は150万円。2年経っても問い合わせは増えず、今はほぼ放置状態です。
一方、別の製造業の社長Bさんは、事前に「来てほしい顧客像」と「会社の物語」を紙1枚ずつ書いて、業者との初回打ち合わせに持参しました。業者は驚いたそうです。「ここまで整理してくださる社長は珍しいです」と。結果、制作費用は80万円とむしろ安くなり、しかも公開後3ヶ月で月5件の問い合わせが定着しました。同じ岡山の同業種でも、この差が出るんです。違いは技術力ではありません。準備の有無、ただそれだけです。
あわせて読みたい
中小企業 社長のネット集客 苦手を終わらせる伴走型サポートの形

3ステップは一人でも進められる内容です。でも、進める中で必ず「一人では判断できない場面」が出てきます。それは当然のことです。
この最終章では、苦手を終わらせるためにどんな支援を選べばいいか、そして僕Novus Digitalがどういう伴走をしているかをお伝えします。
「伴走型」という言葉は、最近のWeb業界で使われすぎて、少し陳腐化している側面があります。でも、僕が言う「伴走型」には、明確な定義があります。それは「社長が置いてけぼりにならない速度と言葉で、長期的に歩くこと」です。制作会社が作って終わりではなく、コンサルが助言して終わりでもない。社長の隣に座って、同じ資料を見て、同じ数字で判断する関係。これが本当の伴走です。
「苦手を終わらせる」とは、ある日突然「得意」になることではありません。「苦手なまま、でも止まらずに進める」状態を作ること。一人でできなかった判断が、伴走者と一緒なら10分で決まる。一人で怖かった行動が、伴走者が横にいるなら踏み出せる。そういう関係を、僕は岡山の社長さんたちと作ってきました。
「ITに強い業者」ではなく「設計から問う業者」を選ぶ
Web業者選びで多くの社長が間違えるのが、「できるだけITに強い業者を選ぼう」という選び方です。実績豊富な大手や、最新技術に詳しい会社を選びたくなる気持ちは分かります。でも、これは中小企業の社長には合いません。
理由はシンプルで、ITに強いだけの業者は、社長の「言葉にならない想い」を引き出せないからです。先ほどの車屋さんも、もし「来てほしいお客様はどんな人ですか?」と問いかけてくれる業者に最初に会えていれば、ポータル掲載の失敗は無かったかもしれません。「掲載するだけで集客できますよ」と言うだけの業者だったから、設計のないまま走り出して、痛い目を見たわけです。
では、どういう業者を避けて、どういう業者を選べばいいか。具体的なリストをお見せします。
特に重要なのは「これは御社には要らないです」と言ってくれる業者です。売上だけを狙う業者は、不要なオプションを全部載せてきます。本当に御社を考えてくれる業者は、引き算をしてくれる。この差は決定的です。
岡山にも、こういう志の高いWeb業者はいます。少数派ですが、確かに存在します。僕Novus Digitalも、その一人でありたいと日々意識しています。「ITに強い」より「設計から問う」業者を、しっかり見極めてください。
実は、業者が「設計から問う人」かどうかを見極める、とっておきの質問があります。初回打ち合わせの最後に、こう聞いてみてください。
この質問にどう答えるか。「もちろん、そう言います」と即答する業者は信用できる可能性が高いです。言葉を濁したり、「いや、ホームページは必ず作った方がいいですよ」と食い気味に答える業者は、売りたい商品を売ることしか考えていません。引き算できる業者は、足し算しかできない業者より、確実に誠実です。この質問、ぜひ次の業者選びで使ってみてください。
岡山の中小企業と歩んできた、僕の伴走スタイル
ここで、僕Novus Digitalがどんな伴走をしているか、少しだけお伝えさせてください。押し売りではなく、「こういう選択肢もあるんだ」という情報提供として読んでもらえれば嬉しいです。
僕の伴走スタイルの特徴は、大きく3つあります。
1つ目:忙しい社長を前提にした「月1・30分」の進め方
中小企業の社長は、本当に忙しい。朝から晩まで現場を回し、取引先と電話し、従業員のケアもする。そんな社長に「Webの打ち合わせのために2時間下さい」は酷な話です。だから僕は、「月1回、30分の決める会」という型をおすすめしています。
事前に僕が提案書と選択肢を準備し、社長は30分の中で「どれを選ぶか」だけ決める。それだけでホームページは着実に進みます。これは僕がトラックドライバー時代に身につけた感覚から来ています。当時、宅建を勉強していたんですが、家に帰ってパソコンの前に座ると眠くなってしまう。だからiPhoneの「暗記」というアプリに問題集を全部打ち込んで、トラックを運転しながら聞き流しで丸バツ判定するスタイルにしました。忙しい人が続けるには、隙間時間に小さく刻む方法しかない。これが僕の現場感です。
2つ目:専門用語を使わない、分かる言葉で話す
僕は飲食店店長時代に、現場のパートさんから70代のアルバイトさんまで、幅広い人に「分かる言葉」で説明してきました。その経験が今、Web業界でそのまま生きています。「SEO」とは言いません。「Googleで見つけてもらいやすくする整理」と言います。「コンバージョン」とは言いません。「お問い合わせや成約のこと」と言います。
こういう一つ一つの翻訳を怠らないこと。これが、ITが苦手な社長と歩むための最低限のマナーだと思っています。
3つ目:成果につながらないことは絶対に提案しない
僕の事業理念に「ずるをしない、お天道様が見てる」という言葉があります。これは祖父から受け継いだ言葉です。売上のために不要なオプションをつけ足す提案は、絶対にしません。Web事業をしていると、それで儲かるパターンが見えるので誘惑がないと言えば嘘になります。でも、そういう仕事は社長の信頼を裏切ることになる。だから、やりません。
岡山県赤磐市のももラボさん、製造業の社長さん、士業の先生——今まで伴走してきた方々とは、長いお付き合いをさせていただいています。それは、この「ずるをしない」姿勢を、時間をかけて伝えてきた結果だと思います。
伴走スタイルのもう一つの特徴は、「毎月の進捗を数字と言葉の両方で報告する」ことです。多くの業者は、制作を納品したら関係が途切れがちですが、僕は納品後こそが本番だと思っています。毎月30分のミーティングでは、アクセス解析の数字(どのページが見られているか、どこで離脱しているか)をシンプルに説明した上で、「来月、一か所だけ書き換えるとしたらどこですか」と必ず問いかけます。
これは、ホームページを「完成したら終わり」ではなく「育てていくもの」にするための型です。僕の経験上、月に一か所書き換えるだけで、1年後には12箇所が改善されていることになります。これは「全部見直す」よりはるかに現実的で、忙しい社長でも続けられる方法です。
そしてこの「月1・30分」の積み重ねが、社長の「ネット集客 苦手」を、少しずつ、でも確実に終わらせていきます。僕はこれを、「続けられる苦手の卒業」と呼んでいます。一気に克服しようとしない。少しずつ、確実に、後戻りしない形で。これは飲食店時代も宅建の勉強時代も、僕が何度も痛感してきた「続ける者が勝つ」という現場の真理でもあります。
中小企業 社長のネット集客 苦手を終わらせる第一歩
ここまで本当に長く読んでくださって、ありがとうございます。最後に、この記事でお伝えしてきた内容を、改めて整理させてください。
「中小企業 社長 ネット集客 苦手」の正体は2種類ある
- 知らない苦手:触ったことがなくて怖い→入口を案内すれば動ける
- 痛い目を見た苦手:過去の失敗トラウマ→車屋さんのように「望まない客」を集めてしまった経験から
- どちらも根本原因は「設計を飛ばしたまま走り出した」業界構造のせい
苦手を「動ける状態」に変える3ステップ
- ステップ1:「来てほしいお客様」を一文で書く(10分でOK)
- ステップ2:「なぜあなたのお店なのか」を物語で書く(A4用紙1枚400〜800字)
- ステップ3:業者を「整理して任せる」関係に変える(3点整理を持参)
業者の選び方
- 「ITに強い業者」より「設計から問う業者」
- 打ち合わせで質問してくる業者を選ぶ
- 「これは御社には要らない」と引き算してくれる業者を信頼する
そして最後に、一番伝えたいことを。

そしてもし、「ここまで読んで、ちょっと話を聞いてみたいな」と思ってくださったなら、いつでも僕の公式LINEに登録してください。無理に相談しなくても大丈夫。まずは「こんな人がやってるんだな」と、僕のことを知っていただくだけで十分です。
登録したからといって、こちらから営業メッセージをガンガン送ることはしません。それは「ずるをしない、お天道様が見てる」という僕の事業理念に反します。週に一度、Web戦略のちょっとしたヒントや、岡山の中小企業さんの変化事例を、軽いトーンでお届けする程度です。読むだけの参加で全然かまいませんし、ブロックや解除もいつでも自由にしていただけます。
逆に、「今すぐ相談したいことがある」という方なら、公式LINE登録後に「相談希望」と一言送ってください。優先的にお返事します。モニター価格や無料相談枠も、状況によってはご案内できます。岡山の社長さん同士の紹介からご相談に来てくださる方も増えていて、僕にとってはそれが一番嬉しいことの一つです。
車屋さんのお兄さんの「もういいかな」という言葉、飲食店時代の社長の「しょぼいけど無いよりマシか」という言葉——こういう諦めや切なさを、次の世代に残したくない。だから僕は、今日もWebの仕事をしています。あなたもぜひ、一緒に「苦手」を終わらせていきましょう。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。あなたの「ネット集客 苦手」が、少しでも「やってみようかな」に変わっていることを、心から願っています。
この記事を一度で全部実行しようとしないでください。まずは今日、ステップ1の「来てほしいお客様を一文で書く」だけ、試してみる。書けたらそれを紙のまま机の引き出しにしまって、翌日また見てみる。違和感があれば書き直す。これだけで、あなたの頭の中にあった「誰に届けるか」がクリアになっていきます。
車屋さんのお兄さんにも、いつかまた、設計の話ができる機会があればと思っています。「ネット客が信用できない」の裏にあった、本当に大事にしたいお客様の顔を一緒に言葉にして、その人たちに届く形を作る。そういう未来を、諦めたくないんです。岡山には、同じように「もういいかな」と諦めかけている社長さんが、きっとたくさんいる。だから僕は、この記事を書きました。





