ホットペッパービューティーの掲載を、このまま続けるか迷っている。毎月の掲載費は決して安くないし、値上げの話も聞く。無料プランにすると検索に出なくなるという話もある。でも、やめたらお店のページはどうなるのか。予約の記録は消えるのか。そもそも、いつ、どうやって申し出ればやめられるのか。
そんなふうに手が止まっている美容室・サロンのオーナーさんに向けて、この記事を書きました。
僕は岡山でホームページ制作をしています。もともとは飲食店の店長で、ホットペッパーの「グルメ」のほうに、掲載する側として長く関わってきました。「毎月払っているけれど、やめたら何が起きるのか分からない」という落ち着かなさは、現場にいた人間としてよく分かるつもりです。
先に答えを書いておきます。
この記事は、ホットペッパービューティーをやめるかどうか考え始めた方のための「全体の地図」です。契約の確かめ方、やめられる時期と申し出方、やめた後に残るもの、そして「値上げ」「無料プラン」など迷っている理由ごとの考え方の順に書いていきます。
※ 内容は2026年10月7日に、リクルートの「HOT PEPPER Beautyヘア/HOT PEPPER Beautyキレイ利用約款」(2026年9月14日適用の版)と、ホットペッパービューティーの公式の掲載案内で確認したものです。料金や契約期間は、お店ごとの契約で決まります。手続きの前に、ご自身の契約書と担当の営業さんにも必ず確かめてください。
まず確認:あなたの契約は「期間の決まった契約」か「自動継続」か

「いつやめられるか」は、契約の形によって変わります。ところが、ホットペッパービューティーの公式の掲載案内には、プランの名前は出てきますが、金額も契約期間も書かれていません。掲載費については、エリアやプランによって違うので問い合わせてほしい、という案内です。
つまり、あなたのお店の条件は、あなたの契約書にしか書いていないということです。ネットの記事で「契約は半年か1年」「月いくら」と書かれていても、それがそのまま自分に当てはまるとは限りません。まずは手元の契約書を開くところから始めましょう。
契約書で見る3か所
契約書や申込書の控えを出して、次の3つに印をつけてください。
この3つが分かれば、「今すぐやめられるのか」「いつまで待てばやめられるのか」がほぼ決まります。逆に言うと、ここが分からないまま「やめたい」と電話しても、話がかみ合わないことが多いと思います。
カレンダーやスマホの予定に、次の更新日と、その1か月前の日を書き込んでおくのがおすすめです。迷っているうちに更新日を過ぎてしまうのが、いちばんもったいないパターンだからです。
分からなければ、担当の営業さんに聞くこと
契約書が見つからない、見ても分からない。そんなときは、担当の営業さんに聞くのがいちばん確実です。聞くことは、次の3つに絞ると話が早くなります。
「今の契約は、期間の決まった契約ですか。それとも自動継続ですか」
「次の更新日(満了日)はいつですか」
「やめる場合、いつまでに、どんな形で申し出ればいいですか」
「やめるつもりです」と最初から言いにくければ、「見直しを考えているので、条件を確認させてください」で十分です。聞いた内容は、日付と相手の名前と一緒にメモしておきましょう。あとで「言った・言わない」にならないためです。
やめられる時期と申し出方:「毎月1日までに書面」の意味
契約の形が分かったら、次は「いつまでに、どうやって」です。ここは利用約款にはっきり書かれている部分なので、正確に押さえておきましょう。
自動継続プランは、毎月1日までに「書面が届く」こと
約款の第24条には、自動継続プランの解約についてこう決められています。毎月1日(その日がリクルートの営業日でなければ、前の月の最後の営業日)までに、書面による解約通知がリクルートに届いた場合に限り、その月の末日で解約できる。
ポイントは2つあります。
1つは、「書面」だということ。電話で伝えただけでは足りない可能性があります。どんな書面をどこに送ればいいかは、担当の営業さんに確かめてください。
もう1つは、「届いた日」で決まるということ。出した日ではありません。具体的な日付で考えると、こうなります。
| 書面がリクルートに届いた日 | 解約になる日 |
|---|---|
| 12月1日まで | 12月31日 |
| 12月2日 | 翌年1月31日(1か月先になる) |
1日が土日や休みにあたる月は、締め切りが前の月の最後の営業日に早まります。たとえば2026年11月は1日が日曜日なので、11月末でやめたいなら、10月30日(金)までに届いている必要があります。
たった1日の違いで、掲載費がもう1か月分かかることになります。郵送なら、余裕をもって前の月の中旬には出しておくと安心です。
期間の決まった契約は、満了のどれくらい前に言えばいいか
半年や1年など、期間を決めて結んだ契約の場合はどうでしょうか。実は、満了のどれくらい前に申し出ればいいかは、約款には書かれていません。お店ごとの契約で決まっていると読めます。
サロン向けの解説記事では「更新の1か月から2か月前までに担当営業へ」と書かれていることがありますが、これは公式で確かめられた話ではありません。前の章の「担当の営業さんに聞くこと」で、必ず自分の契約の期限を確認してください。
途中でやめたら「違約金」はかかる?
「違約金はいくらですか」という質問をよく見かけます。約款を読むと、「違約金」という名前の決まりは見当たりません。そのかわり、第4条第3項に「どんな理由でも、契約期間の途中で契約が終わった場合でも、掲載費などを払う義務は残る」という趣旨の決まりがあります。すでに払った分が返ってこないことも、同じ項に書かれています。
つまり、実際に気にするべきなのは「残りの期間の掲載費を払うことになるかどうか」です。金額は契約ごとに違うので、公開されている情報からは分かりません。担当の営業さんに「今の月額と、残りの月数」を確かめるのが確実です。閉店などでリクルートの側から解除された場合も、掲載費などを払う義務は残ると約款に書かれています(第4条第3項)。実際にいくら精算するかは、同じく担当に確認してください。
やめたら何が残って、何が残らないか
約款で分かること・分からないこと
| 項目 | やめた後 |
|---|---|
| お店の掲載ページ | 契約が終わった後も、リクルートの判断で一部または全部が載り続けることがある。修正・削除されることもある(第23条) |
| SALON BOARDの予約・顧客の情報 | お店が自分の責任で保存する前提。リクルートに代わりに保存する義務はない(第14条) |
| 口コミ | 約款にはっきりした決まりは見当たらない |
| SALON BOARDにいつまで入れるか・データを書き出せるか | 公開されている情報では確かめられなかった。担当に確認を |
| 新しいお客さん | ホットペッパービューティーの検索から来る人は、当然ながら減る |
表で一番大事なのは、2行目です。予約や顧客の情報は、お店が自分で残しておくもの、というのが約款の考え方です。「やめたら見られなくなるかどうか」がはっきりしない以上、やめる前に自分で控えておくのが一番確実です。
やめる前に、手元に控えておくもの
1つ目について、注意があります。ホットペッパー経由で受け取ったお客さんの連絡先を、掲載をやめた後にどこまで使えるかは、約款の決まりと、お客さんに伝えている利用の目的しだいです。自分のお店からの連絡に使う前に、担当の営業さんに確かめてください。店頭でお客さんから直接いただいた連絡先なら、そのとき同意をもらった範囲で使えます。
特に3つ目は見落とされがちです。口コミは、お客さんがお店のどこに価値を感じているかを教えてくれる、何よりの資料です。掲載をやめるかどうかに関係なく、一度ノートに書き出しておく価値があると思います。
迷っている理由ごとの考え方:値上げ・無料プラン・飲食店
「やめようかな」と思ったきっかけは、人によって違います。よく聞く3つの理由について、確かめられたことを短くまとめておきます。

掲載料金が上がった、上がると聞いた
サロンの掲載料金の値上げについて、リクルートの公開されている発表は見つけられませんでした。ただ、約款の第19条には、約款の中身を変えるときの決まりがあります。大事な変更はサイトやSALON BOARDに表示して知らせ、同意しないお店は適用日までに書面で伝える。伝えなければ、適用日以降の掲載で同意したものとみなす、というものです。同意しないと書面で伝えた場合は、新しい条件が始まる日の前日で契約が終わる、とも書かれています。ただし、この形で終わる場合も、掲載費などを払う義務は残る決まりです(第4条第3項)。
この決まりは、見方を変えると約款が変わるタイミングが、契約を見直すきっかけにもなるということです。ただ、掲載費そのものはお店ごとの契約で決まるので、料金の変更にこの決まりがどう当てはまるかは、書面を出す前に担当の営業さんに確かめてください。
つまり、約款が変わるときの知らせは、SALON BOARDのお知らせに出ることがあります。見落としたまま適用日を過ぎると「同意した」扱いになるので、お知らせは定期的に開いておきましょう。
なお、2026年2月にリクルートが発表した「掲載無料化」は、求人サービスの「ホットペッパービューティーワーク」の話です。サロンの掲載の料金とは別なので、混同しないように気をつけてください。
📎 あわせて読みたい
無料プランにしたら、検索に出なくなると聞いた
これも、リクルートの公開されている発表は見つけられませんでした。約款にも「無料」という言葉は出てきません。
一方で、サロン向けの解説記事の多くは、「2025年4月ごろから、新しく無料プランにしたお店はホットペッパービューティーの中の検索に出なくなった。前から無料プランのお店も、2026年4月から同じ扱いになった」と伝えています。お気に入りに入れているお客さんや、直接ページを開いた人からは見える、とも書かれています。
「無料プランが廃止された」というより、「無料のままだと新しいお客さんの目に触れにくくなった」というのが、各記事に共通する中身です。自分のお店がどう扱われているかは、SALON BOARDのお知らせと担当の営業さんで確かめるのが確実です。
飲食店で「ホットペッパーグルメ」を使っている
同じ「ホットペッパー」でも、飲食店向けのグルメは仕組みが違います。グルメの公式の掲載案内には、初期費用0円・月額0円で、予約が入った分だけ払う「ネット予約プラン」があり、最低契約期間はなく、解約の費用もかからないと書かれています。
ただし、紙面に載せたり、検索で上に出したりする有料の掲載は別です。こちらは料金が公式ページに書かれておらず、問い合わせて確かめる形です。グルメの利用約款にも、ビューティーと同じように「申し込み後の途中解約はできない」「契約が終わった後もお店の情報が載ることがある」という決まりがあります。一方で、自動継続プランの解約は「リクルートが指定する方法で申し出て、届いた日の翌月末で終わる」とされていて、ビューティーとは期限の数え方が違います。飲食店の方も、まずは自分の契約が「予約ごとに払うプラン」なのか「期間を決めて払う掲載」なのかを確かめてください。
📎 あわせて読みたい
いきなり全部やめなくていい:新規はポータル、リピーターは自分のページ
ここまで、やめ方を中心に書いてきました。でも僕は、「やめるか、続けるか」の二択で考えなくていいと思っています。掲載サイトと自分のページには、それぞれ得意なことがあるからです。
店長時代、ホットペッパーグルメに載せていたころの話
ここからは、ビューティーではなくグルメの、しかも10年以上前の、僕がいたお店での話です。今のホットペッパービューティーの効果とは別の話として読んでください。僕が店長をしていたのは、いくつかのお店があるグループでした。
当時は会社でまとめてホットペッパーグルメの掲載を申し込み、それを各店で使っていました。
営業の方に相談すると、載せるお店が増えているので、枠を大きくしないと反応は上がりにくい、という説明をよく受けました。実際、うまくいっているお店は、大きな枠に加えてWebのオプションもつけて、上に表示されるようにしていました。目立つにはお金がかかる場所なんだ、と感じたのを覚えています。
これは掲載サイトが悪いという話ではありません。たくさんのお店が並ぶ場所で目立つには、お金がかかる。それは仕組みとして当然のことです。ただ、そのとき僕が不安だったのは、お店の情報もお客さんとのつながりも、全部よその場所に預けているということでした。
結局、僕は自分でお店のホームページを作りました。仕事が終わった真夜中に、ソフトの使い方を覚えるところから始めて、4か月かかりました。出来は「ないよりまし」くらいのものでしたが、自分の手元にお店の入り口が1つある、という安心感は大きかったです。
更新日から逆算する、切り替えの順番
掲載サイトの一番の強みは、まだお店を知らない人に見つけてもらう力です。一方で、一度来てくれたお客さんが2回目に予約するときまで、毎回そこを通る必要はありません。2回目からのお客さんは、自分のページやLINE、Googleのお店の情報から予約してもらえばいいのです。
この役割分担を、次の更新日から逆算して進めると、慌てずに済みます。
案内は、店頭での声かけや、お会計のときにお渡しするカード、お店のSNSで行いましょう。ホットペッパーの掲載ページやメッセージを使って外の予約先へ誘うのは、掲載のルールに触れることがあるので避けてください。
こうしておけば、掲載をやめると決めたときも、リピーターさんとのつながりは自分の手元に残ります。続けると決めた場合も、掲載サイトには新しいお客さんを連れてくる役目だけを任せられるので、払っているお金の意味がはっきりします。
掲載サイトのやめ方は、サービスごとに少しずつ違います。口コミサイトのエキテンや、ホームページ作成サービスのWixについても、同じように公式の情報で確かめてまとめています。
📎 あわせて読みたい
📎 あわせて読みたい
まとめ:書面を出す前に、3つだけ確かめる
最後に、この記事の要点をまとめます。
ホットペッパービューティーは、新しいお客さんに見つけてもらうには今も強い場所です。だからこそ、「なんとなく続けている」状態から、「何のために払っているか分かって続けている」状態に変えることが大事だと思います。やめるにしても、続けるにしても、決めるのはオーナーさん自身です。
そのうえで、2回目からのお客さんが予約できる「お店のページ」を1つ持っておくと、掲載をどうするかを自分のペースで決められるようになります。僕は店長時代、その1枚を作るのに4か月かかりました。今は、そのページづくりをお手伝いしています。
記事中のサービス名は、各運営会社の商標または登録商標です。この記事は、それぞれの運営会社とは関係のない立場で、使う側の目線で書いています。


